京口紘人 vs ホセ・アルグメド、観戦記|ボクシングIBF世界ミニマム級タイトルマッチ

2017年7月23日、東京の大田区総合体育館にて開催された、ボクシングのダブル世界戦。

前回の記事では、WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ、田口良一 vs ロベルト・バレラについて感想を述べました。

前回の記事:
田口良一 vs ロベルト・バレラ、観戦記|ボクシングWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ

今回の記事では、もう一つの世界戦、IBF世界ミニマム級タイトルマッチ、京口紘人 vs ホセ・アルグメドについて感想を述べてみたいと思います。

ホセ・アルグメド (王者)

身長:160.2cm、リーチ:164.0cm、年齢:28歳、出身地:メキシコ

京口紘人 (きょうぐち ひろと、同級9位)

身長:161.0cm、リーチ:162.0cm、年齢:23歳、出身地:日本

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京口紘人 vs ホセ・アルグメド、観戦記

試合開始のゴング。
京口選手、落ち着いた表情です。
そのキャラクターから、「図太い」という印象を受ける京口選手ですが、世界戦という大舞台においても、あまり緊張した様子は見られません。

第1ラウンドから積極的にパンチを放ってくるアルグメド。
そのパンチを京口選手はダッキングでかわし、すかさず左ボディを打ち込んでいきます。
このあたりのタイミングの図り方、反応の仕方には、天性のものを感じさせます。

中南米の選手に顕著な「身体の柔らかさ」は、京口選手からは感じません。
しかし、足腰や体幹の強さが、パンチに角度を生み出しています。
弛まぬ鍛錬で培った、強靭な肉体の賜物でしょう。

さて、対するアルグメド。
日本人ボクサーにはあまり見られない、実にダイナミックなフォームの選手です。

全身を柔らかく使い、拳を放り投げるようにしてパンチを放ちます。
強振した結果、バランスを崩しても、「そんな細かいこと、どうでもいいんだ」と言わんばかりのふてぶてしさです。
身体の「捻りと戻し」により、スピーディーでコンパクトなパンチを打つ京口選手とは対照的と言えるでしょう。

試合序盤は、お互い一歩も譲らない打撃戦。
アルグメドの荒々しく迫力満点なパンチと、京口選手の力感あふれるカウンターが交錯します。
どちらかと言えば、アルグメドの変則的で派手なパンチが、印象に残る試合展開です。

しかし試合中盤を過ぎたあたりから、アルグメドが失速。
「粗い」フォームでパンチを放ち続けた代償が、スタミナ切れという形であらわれてきました。
また、京口選手のボディ攻撃の影響も大きそうです。

対する京口選手は、ダメージングブローは浴びているものの、スタミナ面ではまだ余裕がありそうです。
苦しいアルグメドにプレスをかけ、ボディを追撃していきます。

第7ラウンドに入ったあたりから、アルグメドがサバイブモードに。
クリンチを連発して、これ以上の被弾を何とか防ごうと必死です。

ボディが相当効いている様子で、パンチを打つ際も、脇腹から肘を離すことすら一苦労といった体です。
もはや、試合序盤のような、伸びのあるダイナミックなパンチを打つことはできません。

試合後半は、サバイブモード全開のアルグメドを、京口選手が必死で追う展開。
第9ラウンドに京口選手がダウンを奪ったものの、KOにまでは至らず、決着は判定へ。

判定結果は・・・

3-0で京口選手の勝利!

プロデビューから1年3カ月での戴冠は、日本最速記録です。
辰吉丈一郎選手と並ぶ、プロ8戦目での世界王座獲得となりました。

あとがき

試合全体を振り返ってみると・・・

前半はアルグメドの荒々しいボクシングに、京口選手が劣勢になる場面が少なからず見られました。
繊細な顎の持ち主であったなら、リングに倒れていたかもしれません。

しかし、若さと頑健さ、そして勇気が、勝利を呼び込みました。
歯を食いしばってアルグメドのパンチをかいくぐり、ボディを効かせたことが、後半のアルグメドの失速へと繋がりました。

まだプロ8戦目。
これからボクサーとしての成長期を迎えるであろう京口選手。
名門、ワタナベジムの期待の星です。

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