医師たちが語る「必要のない外科手術」とは?手術のデメリットと必要性、手術をしない選択について

日進月歩とも言われる医療の世界。
現在では、癌(がん)をはじめとする、「昔は手の施しようがなかった厄介な病気」の数多くに、治療方針を提示できるようになっています。

しかし、このことは、過剰治療過剰診断を引き起こす要因ともなっています。

なまじ、治療の選択肢があるだけに、不必要な、あるいはメリットよりもデメリットのほうが大きいような医療行為が実施されている──。
近年では、そんな指摘をする声が少なからず挙がっています。

2017年9月17日、講談社が運営するウェブサイト「現代ビジネス」にて、ある興味深い記事が掲載されました。

その記事とは、次のものです。

名医たちが実名で明かす「私が患者なら受けたくない手術」- 現代ビジネス

上のリンク先では、医師たちが実名で、「メリットよりもデメリットのほうが大きい」と考える外科手術について語っています。

この談話の要点を、以下にまとめてみましょう。

なお、この情報は主として、「医師個人の主観」です。
また、その病気の患者すべてに適応する類の考え方ではありません。

そのため、「そうだったのか、この病気になったら、手術を受けてはいけないのだな!」などと、単純に情報を鵜呑みにするのではなく、「こういった考え方もあるのか」くらいの受け止め方をすることが適切と言えるでしょう。

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医師が語る「私が患者なら受けたくない手術」のまとめ

以下に、医師たちが「私が患者なら受けたくない」と語った手術と、その理由について簡潔に記述します。

食道がんの手術
  • 日常生活や外見への影響が大きく、QOL(Quality Of Life、生活の質)が損なわれる。
  • 放射線治療でも、食道がんの切除手術と同等の治療効果が期待できる。
膵臓(すいぞう)がんの手術(膵頭十二指腸切除術)
  • 術後死、後遺症、合併症などのリスクが大きい。
  • 手術が成功しても、体力が低下し、QOLが損なわれる。
膀胱がんの手術(人工膀胱造設術)
  • 術後の自己管理が困難。日常的に尿漏れに悩まされるなどして、QOLが損なわれる。
前立腺がん
  • 尿失禁や勃起障害などの後遺症が発生するリスクが高い。
  • 放射線治療でも、切除手術と同等の治療効果が期待できる。
  • 前立腺や甲状腺のがんは進行が遅いため、手術を焦る必要はない。
脳の開頭手術(未破裂脳動脈瘤)
  • 高齢者の場合、手術を受けなくても、脳動脈瘤が破裂する前に寿命を迎えられる可能性が高い。
  • 手術による死亡率が高い(5%程度)。
頸椎の手術
  • 痺れ等の症状を改善するために手術を受けても、予後が芳しくないケースが多い。
  • 頸椎は非常に繊細な部位であり、手術により状態が悪化したり、予期せぬ事態に陥ったりするリスクが小さくない。
大動脈瘤の人工血管置換術
  • 手術による死亡率が高く、手術が成功したとしても、患者の体力を著しく損なう可能性がある。
扁桃腺の摘出手術
  • 扁桃腺は免疫に関わる重要な器官。できる限り残したほうが良い。
盲腸の手術
  • 盲腸には、腸内環境を良好に保つ働きがあるという研究結果がある。できる限り残したほうが良い。
白内障の手術
  • 白内障は進行が遅い病気。焦って手術をする必要はない。
胆石の手術
  • 炎症などの問題が発生していないなら、焦って手術をする必要はない。
腰痛の手術(脊柱管狭窄症)
  • 脊柱管狭窄症の手術を受けた3分の2の人は、「やらないほうが良かった」と述べている。
  • 腰痛には、太ももやお尻の筋トレなどの、リハビリに取り組んだほうが良い。

あとがき

がんなどの大病の手術から、盲腸や扁桃腺の摘出といった身近な手術まで・・・
こうして並べてみると、実に多種多様な手術が、「自分が患者なら受けたくない手術」、「必要性の薄い手術」として挙げられています。

前述の通り、上記の内容は、主として「医師個人の主観」です。
鵜呑みにするべき情報ではなく、参考にすべき「意見」です。
同じ病気でも、患者の状態や症状によっては、手術を受けたほうが良い場合も、当然のことながらあるでしょう。

しかし・・・
私たち一般人は、医師から手術を勧められれば、「そうか、自分の病気は手術を受けなくてはいけないものなのだな」と思い込んでしまいがちです。
そうした事情を鑑みれば、上記のような「医療の専門家からの率直な意見」は、患者にとって耳を傾けるだけの価値のある情報と言えるでしょう。

外科手術は多くの場合、少なからずのリスクが存在する行為です。
手術前よりも状態が悪化したり、手術が成功しても、後遺症に悩まされたり、QOLが著しく損なわれたり・・・
私たち患者は、そういった「手術を受けることのデメリット」についても、積極的に担当医に説明を求めていくべきでしょう。

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